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斜め45度ぐらいで。

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「降りしきる雪の中、あなたに出会った」

 冷たい雪が降りしきる街角で、見つけたのは獣のような人でした。
 醜いというよりも、本当に獣のような人。立つこともままならない小さな四角い檻の中にいれられて、爛々と光る両目は怒りと絶望と憎しみと――小さな諦めに揺らめいて。
 伸ばし放題の髪の毛はまるで鬣のように背中を覆い、地面に突き立てられた爪の鋭さといったら!人の体など容易く引き裂いてしまいそうに太く鋭くて、低く地を這うような唸り声が鼓膜を震わせる。剥き出しになった歯茎に、垣間見える犬歯はもはやただの牙そのものだった。人が持つにはあまりに恐ろしいケダモノの武器。人なのに、まるで人でないみたいなその持ち物。
 鉄格子越しに、恐ろしい顔をして睨みつけるその「ひと」と見つめて、囃し立てる人の声に眉を潜めて・・・・そっと、私は着ていたコートを脱いだ。





 ・・・・・いやまぁ、なんというか、うん。やっちゃったなぁという気はするわけですけど、でもまぁなんとなくああしなくちゃいけないような気もしたわけで・・いやいやそんな天命だとか運命だとか必然だとかのしつけてお返ししますぅ!みたいなものではなくてね?え?なに言い訳?現実逃避?えぇいだまらっしゃい!!色々私だって後悔してるんですぅ!!

「・・・あの、もう、自由に自分の好きなところにいってもいいんです、よ・・・?」

  なけなしの現代防寒着を手放して、物凄く凍え死にしそうなほど寒さに震えながら、ざくざくと踏んでいた雪の上で足を止めて困ったように眉を下げた。後ろを振り返れば、そこには手足に枷を嵌めて、首には鎖尽きの首輪なんていうものをつけた巨体の強面大男・・・先ほどまで見世物小屋でバリバリ威嚇をしていた人がのっそりと立っていた。
 正直、明らかに色々事情ありますよねー!みたいな人を後ろに張り付けていたくはないというか・・・え。というかなんでこの人私の後ろついてくるん?

「あのですね。こういってはなんですが正直私今自分のことで精一杯というか貴方のことまで見ていられないというかここ何処やねん状態といいますか・・・買っておいて無責任だとは思いますが、お兄さん・・・お兄さん?お兄さんは一人でもなんだか生きていけそうですし、私なんかの後ろについて歩かずとも・・・」
「尾宿」
「はい?」

 えぇえぇ無責任と言うならば言うがいい。でもこっちだってそうそうなんでもかんでも背負えるわけじゃないんですよー!ということを言い募っていると、見事に空気を読まないぶった切りで大男が口を開く。わぁ、喋れたんだー。じゃなくて。

「あしたれ?」

 こてん、を首を傾げると、マフラーも巻いていない首筋にひらりと雪が舞い落ちて冷たい感触に肩が跳ねた。ひゃっと声を出して首をすぼめて上を見上げれば、曇天からはらりひらりと白いぼた雪が落ちてきて・・・わぁ、マフラー手袋コート無しでなんという過酷な状況。これに加えて文無し宿無し現在地不明という三重苦。誰か私を元の世界に帰してください。切実に。
 ガチガチとかじかむ両手を包み込んで、タイツは穿いているけどそんなものじゃ凌げない冷気に震えていると、不意にぬっと頭上に影ができた。ぎくりと肩を揺らして視線を動かせば、すぐ目の前にボロボロの衣服と怖い顔が。ひぐっと顔を引きつらせると、大男は、じっとこちらを見下ろして、

「ひっぎゃぁ!?」

 有無を言わせず、抱き上げた!丸太みたいに太い腕にお尻を乗っけて、ガチガチ震える私の背中に手を回して、ずんずんと雪道を歩きはじめる。えぇちょ、どういう状況ですか!?

「なになになになにどこ行くんですか!?というか私どうなるの!?」

 お願いお兄さんせめて目的地だけでも教えてーーー!というかできれば下してーーー!いやでも人肌って暖けぇなぁ・・・じゃなくて!?パニック状態で、お兄さんの頭に縋りつけば、ほんの少し嬉しそうに笑って、彼はやっぱり、有無を言わせず突き進んだ。・・・だから、どこに行くんですか・・・!







なんの前触れもなくふしぎ遊戯を書いてみたくなった。
色々妄想した結果、朱雀よりも青龍かなーと思ってます。書くならね。
ちなみに最初に会う青龍七星士は尾宿です。心宿さんではないですよ!
いや、わんこって、いいなぁって・・・思って・・・。斜めな方向から飛び込みたい所存です。
美朱ちゃんとはいっそ同じ学校なだけの他人でいいと思っている。偶々図書館で遭遇して巻き込まれてなんちゃら~な感じでいいんじゃないかなって。
そして尾宿を懐かせながら他の七星士を口説いていけばいいんじゃないかな!確実に恋愛じゃなくて巫女様命!な忠誠と敬愛に溢れたある意味正しい主従関係を築きそうですけどwww
とりあえず、あの他の七星士に比べて色々不遇な青龍をどうにか真っ当にできないかなぁと思ってます。悪役ポジにしても、同じ七星士なのにほんと不遇だよな・・・。他の面子あんなに仲良しなのによ・・・。
とりあえず尾宿というわんこをもふりながら「どうしてこうなった」と思ってる主人公がいればいい。尾宿もふりたいです。房宿を猫かわいがりしたいです。きゃっきゃうふふと仲良しな様子が書ければ幸せだと思うよ・・・。

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