忍者ブログ

斜め45度ぐらいで。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「奇跡をあげる」

「お守り、かな。一回だけしか多分効果ないだろうけど」

 そういった彼女の微笑が、なぜか脳裏に焼き付いて忘れられなかった。
 あの妙に馴れ馴れしい少女が、私と遠坂凛との戦いに割って入り、遠坂凛を助けたあと、予選で知り合い、それからも交流を続けている少女が私に手渡したものがある。少女の魔力が込められた礼装らしい。少女曰くただのお守り、との話だが、今は廃れたはずの魔術に近い何かを感じるそれは、ウィザードとして大変興味深くも不可思議だった。解明したい欲求と、けれど少女が作り、くれたものという一点において鬩ぎ合う何かが、胸中ではじけて消えていく。これはなんだろう。知らない感情。知らない思い。とくりと胸打った鼓動の意味を理解できず。けれど彼女曰く「お守り」を身につければ、どことなく嬉しそうに彼女が笑うから、やはり作り物の心臓がとくりと動く。だからこれは、このままにしておこうと思った。
 作りを、中に込められた魔力なのか、もっと別にエネルギーの集合体なのか。それらを解明せずに、取っておこうと。
 
 
 ちりり、とすずらんの花を模した石が擦れあう。動く度に微かに揺れ続けるそれが、最期に互いの体をぶつけあって、砕け散る。きらきらと。石が崩れて、ただのデータに。0と1に溶けて消えて。跡形もなく。まるで、闘いに負け、電子の海に消えた、彼女のように。きらきら。きらきらと。

「・・・どうして」

 私は負けた。あの少女に負けた。私と遠坂凛との戦いに割って入った、奇妙な少女とそのサーヴァントと闘い、負けたはずだ。負けたものには死を。敗北者はこの世界からの強制排除が待っているはず。なのにどうして。どうして。どうして?砕けた石の行方を追いかける。驚愕している対戦相手も視界に入らない。喚くような声も聞こえない。ただ、欠片となり、消えようとする石の行方を。髪飾りの行方を。お守りの意味を。
 理解した刹那、胸中を過ったのはなんだったのか、私にはわからない。
 わからない、はずなのに。

「・・・・ぁ、」

 微笑み。交わした言葉。繋いだ手。横を歩く姿。揺れる黒髪。正面に立つ姿。


 ラニ、と、呼ぶ、声。





 息が詰まるほどの衝動を、なんと名付ければいいのか、私は知らない。












 

コメントで傍観主がラニちゃんとか凛ちゃんとかにお弁当イベント的なアイテム渡すイベントがあれば・・的なことがあったので。それでさらに身代わり的な~とのお言葉に妄想巡らした結果、ガチの身代わりアイテムを作った傍観主の守護力マジチート。になりました。でもまぁこれも何回か強制ループの末に、編み出した渾身の作かと思われます。しかも身代わりというムーンセルに誤認識させる系の守護アイテムなので、一回のみの使用。一回っていうのが、一人に一回じゃなくて、誰かが一回使ったらもう使えない系の一回です。そのループ中だとね。またループ始めれば傍観主がループの間にムーンセルのパターンを考慮して作りなおしながらまたアイテム作るからなんとかできるけど、でもやっぱりワンチャンスのみ。
それを凛かラニかに渡すんです。すいーつ()がどっちかを助けるから、ならばもう片方にそれ渡したりとかしてもいいかなーって。レオくんとかもいいんですけど、まぁこっちは普通の守護アイテムで。危なくなったら結界発動するよ!みたいなのでいいんじゃないかな。身代わりアイテムは女子優先です。
まぁこれの何が凛ちゃんやラニのSAN値削るかって、傍観主が自分に対して使わないことだよねっていう。
これがあれば死ななかったのに。まだ生きていられたのに。どうしてそのたった一度のチャンスを他人に渡すのって。
そんなアイテム話もありかな。

PR

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]