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「突撃!剣豪の晩御飯」


 紅茶よりもコーヒーが好きで、その癖ブラックはあまり好きではないのかミルクをいれるのが好き。
 砂糖はいれないらしいが、甘いものは好きで最近は和菓子が気に入っているらしい。洋菓子とは違う甘みを好んで、お気に入りはみたらし団子と酒饅頭。和菓子には日本茶が一番という私の主張を聞き入れ、緑茶にも興味を持ち始めたようだ。しかしお茶器が揃わないからティーカップで緑茶なんて邪道な行為はそのうち止めさせたいと思う。でもあの人の趣味は和風よりも洋風でアンティーク系が好み。だがティーカップで緑茶は何か納得できない。湯のみの購入を虎視眈々と狙いつつ、せめてマグカップにまで妥協して欲しいと思っている。
 変なところでこだわりを見せると思いつつ、じゅわわわわ、と油の跳ねる音に心持距離を取った。油怖い。
 浮き上がる衣のついた豚が狐色になるまで待って、ほどよく色づいたら油から引き上げて網の上へ。油を落として熱々の時にサクサク、と衣の音を立てながら包丁で一口大に切り分け、ご飯の上へ。
 それから上にたっぷりのカレールーを乗せて、ことりとテーブルの上に置いた。銀色のやたらと細かい細工のされたスプーンを並べて、グラスには水をいれる。氷はどうしようか、と思って問いかければなくていいとのことなのでいれない方向で。
 更に脇にはサラダをおいて、ドレッシングは市販のものだがまぁいいか。

「お口に合えばいいんですけど・・・」
「フッフッ、・・・いや、美味そうだ」

 今日のメニューはカツカレーって奴ですが、なんていうか、果たしてこの巨体の胃袋を満たすだけの量があるかどうか。もっさぁ、とど派手なピンクの羽毛?を着込んだ、やっぱりど派手且つ長身の男を首が天を向くほど見上げながら、フッフッフ、と面白そうに笑う口元を見つめる。
 ていうかあの羽の上着は邪魔ではないだろうか。カレーとかついたらどうしよう。私のせいじゃないよって言って聞いてもらえるのかな。そんなことを思いながら、カツカレーを口に運ぶピンク男・・・突如船にやってきてジュラキュールさんは所用で遅くなるという伝言を伝えてくれて、何故かそのまま居座り晩御飯を所望しやがった不審者、もといジュラキュールさんと同じ王下七武海とかいう大層な肩書きを持つ海賊らしいドンキホーテ・ドフラミンゴという男は、さくっとカツを歯で噛み千切りながら、一言呟いた。

「割と美味いな」
「ありがとうございます?」

 割とって褒め言葉なのか?・・・まぁ、なんか見た目からして舌が肥えてそうな相手に割とでも「美味い」という評価が頂けたのだから上出来じゃないか?ドンキホーテっていうと某激安店が思い浮かぶわぁ、とか思いながら、いや、なんか、店じゃねぇけど、なんか、と歯切れの悪い言い方で、パクパクを口に運ぶドンキホーテさんはあっという間にお皿を空にして、それから、ずいっとその皿を突き出してきた。・・・・ん?

「おかわり」
「わかりました」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジュラキュールさんの分、余るかなぁ。カレー皿にカレーをよそいつつ、割りと旺盛な食欲に、炊いたお米とかが足りるのかが不安に思った。だって、客の分なんて想定外だよ・・・。ていうか客でいいのかすら不明だけど・・・・海賊?なんだよねぇ?普通に船にあがっちゃったけど(上げたっていうより、勝手に上がってきたといった方が的確だ)、大丈夫なんだろうか?と首を捻る。
 とりあえず、今か今かとカレーを待っている分には、無害そうではあるんだけどなぁ。



 

ドフラの突撃隣の晩御飯!をリクエストされたので、簡単に書いてみました。
もっとこう、ドフラが強襲してきたところから書こうかと思ったんですけど、長くなりそうなのでざっくり削りました。ドアを開けたらいきなりドピンクとか、楽しそうなんですけどねぇ。
ちなみにドフラは舌とか肥えてそうなんですけども・・・ほら、一流レストランの味などではないんだけど、決してそんな上等なものではないんだけど、あれなんだこの懐かしい感じ、みたいな空気をドフラは感じたんじゃないかと思うんですよね。なんだこの素朴さみたいな。
カツカレーチョイスの意味は、普通のカレーよりなんか上に乗ってるお得感が鷹の目さんは好きかしらとか。肉好きかしらとか。子供ってカレー好きよねとか。そんな感じです。
鷹の目の所用が故意か偶然かはあえて闇の中に放り込んでみたいと思います。
とりあえず帰ったら彼のカレーはない気がする。

 

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