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更新

今日の更新

◎納涼企画にリクエスト一つUP



くな様リクエストありがとうございました。
こにゃんで警察学校組の誰か、ということでしたので、趣味の赴くままに書かせて頂きました!
もっと怪奇現象を出すべきかと思いつつ、あの世界にホラー要素はそこまで出すものでもないか、と思ったので表面をさらりと流す程度です。
がっつりホラーな目にあってるのは傍観主と女生徒ですね!ホラー漫画とか小説でいうと、正しい視点は傍観主達の方で、警察学校組の方々はピンチに駆けつけるヒーローポジションです。
ああいう時にギリギリ駆けつける側の視点で書いたようなものですねぇ。
お楽しみ頂ければ幸いです。






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8/15

何を企んでいる、と睨みつけてくる天司長サマにはて、と小首を傾げた。
 手には花を抱えて、色鮮やかなミニブーケに鼻先を寄せる。色味も然ることながら、香りも厳選した甲斐があった。ふふ、と笑えば、向かい側の相手の眼光がより一層剣呑としたものになったことが肌を通じてわかる。突き刺さるようなそれに、ぞくぞくと得も言われぬ感覚が背筋をかけた。

「はは、そんな目でみるなよサンディ。イッちまいそうだ」
「黙れベリアル。あぁいや、余計なことを口にするな。俺の問いに答えろ」
「早漏は嫌われるぜ?まぁ、俺はそれでも楽しめるけど」
「楽しむ必要はない。答えろ、ベリアル、貴様はあの女について何を企んでいる」

 にべもなく切り捨てる相手に、肩を竦めて花びらを弄る。んん?棘がまだついてるじゃないか。これじゃあの手が傷ついてしまうかもしれない。白い指先に赤い血が浮かぶのはひどく魅力的だが、それであの人が傷ついては意味がない。棘を取り除いて捨てながら相変わらず険しい顔をしているサンダルフォンに流し目をくれてやり、心外だなぁ、とにやりと口元を歪めた。

「なあんにも企んでやしないさ。ただあの人の傍に侍りたい。あわよくばあの足で踏まれたい、罵られたい。あぁ、想像だけで達しそうだ。いいと思わないか?あの目で見下されて、あの唇で罵られて、あの足で踏みつけられる。最高の瞬間じゃないか!」
「変態が」
「――お前だって、あの人に見つめられたいだろう?」

 隙間を縫うように、囁く。その瞬間、息を止めた喉仏の動きすら見逃さず、こつこつ、と靴音を響かせた。びくりと跳ねた肩にするりと手を乗せ、見開いた目で硬直する耳元に唇を寄せる。
 あぁ、あぁ。なんて愚かで未熟で甘えたな天司長。本当の気持ちに蓋をして、目を閉じて耳を塞いで、懸命に抗う姿は実に滑稽だ。知っているとも。わかっているとも。――お前たちが決してそれを認められないことを。ふぅ、と耳朶に息を吹き込めば、びくびくと肩が震える。それでも振り払わないのは、そういうことだ。

「あの人の瞳は美しいだろう?指先は蠱惑的だろう?唇は甘そうだろう?あの髪に触れたくて、あの声で名前を呼ばれたい」
「・・・れ」
「あの夜色の瞳に見つめられたら。あの赤い唇で囁かれたら。あの白い指先で撫でられたら」
「・・、まれ」
「――――至上の快感を得られると、思わないか?」
「黙れ!!!」

 振り払われた腕を避け、息を荒げて奥歯を噛み締める様子にくつくつと喉奥が鳴る。殺意の籠った眼差しに、その奥に揺らぐ欲望に、中心が熱く疼いた。あぁ、本当に、イイ顔をしてくれる。してくれるけれど――お前にはやらないさ。

「貴様が!!貴様がなんの打算も計算もなく、あの女の言いなりになっていると、それを信じろというのか!?狡知の天司たるお前の言うことを、俺に信じろと!!」
「それを決めるのはお前さ。さぁて、名残惜しいが戯れもおしまいだ、サンダルフォン。俺は行くところがあるんでね」
「っ待て、ベリアル!!」

 羽を広げて飛べば、追いすがるような声にひらりと手を振る。もっと遊んでいたいけれど、花が枯れては意味がない。蒼い空を飛びながら、散らないように抱きかかえてふっと微笑みを浮かべた。花びらに口づけて、うっとりと呟く。

「笑って、女王様」





つづきからレス!





〔つっづきから!〕

更新

今日の更新

◎納涼企画にリクエスト一つUP



リクエストありがとうございました。
王道のお題キタコレ、と思いつつ王道故にどうやって書こうかと悩みつつ仕上がった結果があれです。
書くに当たり口裂け女について改めて調べてみると都市伝説だけになんか色々設定が追加されててどれ抜粋しよう、と悩みました。かといって捻った話を考えられそうもなかったので結局王道です。
あとプチ小ネタ。犬=去ぬ。そんな話です。






8/13~8/14

今のぐらぶるイベントがらぶらいぶのあれですけど、なんていうか、傍観主はアイドルをするんじゃなくて完全に作曲家に回る件。しょうがないね、シャイニング事務所の事務員件秘蔵の作曲家だから・・・。アイドルに誰よりも慣れ親しんでるグラサイのおかん爆誕。
一緒にしましょうよ!って誘われてもいや私そっち側じゃないんで。って断るんだろうなぁ。アイドル衣装に身を包んだ皆をみてきゃっきゃしてる。
イケメンは見飽きた!女子めんこい!!な感じで四騎士をアウトオブ眼中にする姿が目に浮かぶようだ・・・。いやカッコいいし文句なく声もいいけど正直イケメンアイドルグループは腹いっぱいだな?みたいな。ぐらん君辺りはおにゃのこたちにメロメロしてるだろうけど、イケメンどもにも「ぐぅ顔がいい・・・」ってなってると思う。とりあえず顔がいい。
傍観主に限っては「イケメンですね!」で終わって四騎士側が腑に落ちない感を出してそう。あっちとこっちでテンション違うな?みたいな。傍観主はね、人外の美貌にも見慣れてるからしょうがないんだよ・・・。






そんなコラボイベとみてふと思っただけですがつづきから返信ですー。






〔つっづきから!〕

「祖は天司にあらず」

 赤い瞳が優越感を浮かべてとろりと蕩け、唇が隠しきれない愉悦に三日月型にしなる。そろりと伸びた手が戯れのように夜闇よりも尚深い黒髪を指先に絡め取り、寄せた頬を擦り付けるように頭部に寄せると鼻先を埋めた。はだけた衣服から見える呼吸で大きく膨らむ胸部に、嫌悪感が否応なく増して知らず眉間に皺が寄る。剣呑に睨みつけると、白い指先がべしり、と堕天司の顔を押しのけた。

「ベリアル、邪魔」

 鬱陶しげに、ため息交じりの拒絶が赤い唇から零れる。白い手が堕天司の顔をぐいぐいと押しのけると、わざとらしくつんと唇が尖った。正直いって気持ち悪い。元々嫌悪感しか湧かないような男だが、より一層不快度指数を爆上げにしていく顔に視線も冷ややかなものになる。だが同時に2人の体が離れるとその不愉快さも少しばかり鳴りを潜めた。いや、何故だ。関係ないはずだ。ほっと撫で下ろした胸に手をあてて顔を強張らせると、薄い瞼に一瞬だけ隠れた深海の暗闇が緩やかに視線を合わせてきた。ぎくり、と無意識に体が揺れる。

「団長さんはどこ?」
「・・・何の、用だ」
「シェロカルテさんから聞いてない?依頼をお願いしたいんだけど」
「依頼だと?その男を連れてか!」

 ふざけるな、と声を上擦らせると、女は首を傾げてゆっくりと後ろを振り返る。

「あんた、なにしたの」
「俺は俺の役目を真っ当しただけだな。それよりもサンディもああいってることだ、何も無理に人間なんぞに頼まなくてもいいだろう?」
「この広い空で人海戦術以外にどう探せっての。あといい加減離れなさい」
「俺達の女王様はつれないねぇ」

 肩を竦めてぴったりと寄り添っていた体を放す男の目が信じられないほどに穏やかだ。狡知を司る男は、例えその目に慈悲を浮かべてもそれは人を堕落させるためだけの偽りの慈悲だ。いや、あるいは本当に慈悲を浮かべているのかもしれないが、それさえも利用する相容れぬ存在のはずなのに、今あの男の真紅の目に浮かぶのはとろりと蕩けた蜜月以外に何もない。ぞっとする眼差しに肌を泡立たせ、男が傍に寄りそう女に再び視線を向けた。男以上に、黒がよく似合う女だ。まるで闇そのものが凝ったような―――その瞳から、目が離せない。
 その様子を、男がじっと見つめている目にも、気づかないまま。




〔つっづきから!〕

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