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斜め45度ぐらいで。

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「セクシー?キュート?それよか民族衣装でしょう」

「フフフフフ・・・・赤チェックのミニスカとニーハイは譲れねぇぜ、鷹の目」
「ふざけたことを。白レースとフリルのワンピースだ」
「馬鹿かお前。絶対領域の威力をしらねぇのか!チラリズムこそ男の浪漫だろうが!」
「見えないものを自らの手で見えるようにすることこそ意義あるもの。貴様の趣味は俗物すぎる」
「ゴスロリも大概だろうがよォ。フフフフフ・・・・どうやら互いに譲る気はねぇようだなぁ?」
「貴様が諦めればすむことだ」
「それじゃ面白くねぇだろ。それになぁ、いっつもいっつもあんな味気ねぇ格好じゃぁつまんねぇって。ここは刺激を求めてセクシー路線だろ。ま、ちぃっとばかし年が足りねぇがな」
「あれに色気はまだ不要。それよりも清楚に可憐であるべきだ」
「お堅い頭だな。・・・ま、イマドキの女にゃこういうのが受けると思うがねぇ」
「あれに流行は通じぬ。まぁ、いい。どうせあれが選ぶのは」
「「俺の選んだ服だからな」」



「透子、浴衣を持ってきたんだが、どうじゃな?」
「わ、可愛い!ありがとうございます、ジンベエさん」
「色々柄違いもあるんじゃが、どれでも気に入ったものを持っていくといい」
「いいんですか?何から何まですみません」
「金魚なんかどうじゃ?可愛いぞ」
「そうですねぇ、このうさぎ柄とかも可愛いですよね!」



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〔つづきはこちら〕

「ニアミスした話」

 必要なものをメモをした紙を持って、物資補給のために立ちよった島は、特別栄えてもいないが、かといって廃れているわけでもない極普通の港町だった。
 基本的に、私もジュラキュールさんも物欲には乏しく、島への立ち寄りは本当に必要なものを買い揃える、という意味合いが強い。余計なものを買うことも少ないのだ。
 資金は保護者が保護者なだけに恐らく事欠かないのだろうが、しかしながら必要なもの以外を買う異議が見出せない状況だ。なにせ基本的に過ごすのは船の上。引いては海の上。しかも近くにいるのは無愛想な男が一人。・・・・・・・・・・どないせぇっちゅうねん、という感じだ。
 さてもとにかく、当面必要な物資の購入に一人(彼が買い物に付き合うことはほぼない。ていうかいると逆に迷惑)町を練り歩き、大量の荷物をゴロゴロと荷車に載せて押し進む。
 いや、さすがに何か月分となる食糧を人の腕だけで持ち運びするのは不可能なので。こういうとき、荷物持ちがいればなぁ、と思うが荷車で事足りる範囲なのであえてあの人を借り出そうとは思わない。
 というかあの人堅気の空気じゃないからいると悪目立ちするんだよ。たまに剣士だか賞金稼ぎだか海賊だか知らないが襲い掛かってくる人いるし。時と場合を考えて行動して欲しいものだ。そして私を巻き込まないで欲しいものだ。いや、巻き込まれる前にほとんどが瞬殺されているんだけど。でもやっぱり、そういう空気はできるだけ感じたくないし。
 ガラゴロガラゴロ、車輪が音をたてて砂利道を進む中、ふと道端にハンドバックが落ちているのが目に入り、はて?と首をかしげた。誰かの落し物だろうか。それにしては大きな落し物だこと。
 そう思いながら、進路方向上どうしても荷車の邪魔になりかねないバックに足を止め、ひょいと拾い上げればずっしりとした重みが手首にかかり、なんだろう?と首をかしげた。
 重い袋を揺らすが、音はしない。しかし重い。・・・・はて?不思議に思いつつ、とりあえず落とし主の情報はないものかと鞄をためつすがめつ、くるくると回しながら確認してみるが、生憎と名前なり印なり身元がわかるようなものは入っていない。うーん、と唸りながら、気は引けるが止む無し、とばかりにバックのチャックに手をかけ、ジーーー、とジッパーを引っ張った。
 開いた口を開き、中身の確認を行う。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。

「なんちゅー大金なんだ・・・・・・」

 うおおおおい!誰か知らないが、なんてもん落としてるんだよ!鞄の中にはぎっしりと詰まった札束があり、思わず二度見してそれから慌てて周りを確認し、ジッパーを閉じると、私は変に焦る気持ちで鞄を両手で胸に抱きかかえた。うわぁ、うわぁ。どうしようさすがにこんな大金持ってるのが怖いよ・・・!
 誰か店の人の落し物だろうか?お金下したばっかとか?まさかヤバイ仕事してる人たちのじゃないよね?いや私のバックも相当ヤバイ人なんだがそれとはまた別次元の話で!
 ぐるぐると取り留めの無いことを考えながら、大金怖い、と恐れ戦きつつ、とりあえずこれはお回りさん、まぁここでいうなら海兵になるとか自警団とかその辺になるとして、まぁそれに預けるのが妥当だろう、普通の鞄のはずなのに突如として重要物と成り果てたそれを持って、詰め所に向かうかぁ、ととほりと肩を落とした。
 全く、本当に誰だよこんな大金落としたの!注力散漫!ていうか落すとか信じられない!!
 そう思いながら、詰め所に向かうために顔をあげた刹那。「ああぁぁぁああああぁぁぁ!!」と大きな声が聞こえてびくり、と肩を跳ねさせた。

「財布ーーーー!!!」
「うえ?!」

 吃驚して声がした方向を向けば、明らか船乗りですよ!みたいな格好をした男の人が、びしぃ、とこちらを指差して目を真ん丸く見開かせていた。その様子に目をパチクリさせていると、物凄い勢いでやってきたその人は、私の手ごと財布を掴むと、見るからに安心したかのようにほっと胸を撫で下ろした。

「よ、よかったぁぁぁ!お嬢ちゃんが拾ってくれたのか?」
「え、あ、はい」
「ありがとな!それなかったら隊長にどやされるところだったんだ!」
「そ、そうですか・・・」
「あぁぁぁ見つかってよかったぁぁぁぁ」

 最早涙目の状態で鞄・・・彼曰く財布にすりすりと頬ずりをする様子に、よっぽど怖い人なんだなぁ、と思いつつ、いや当たり前か、と考え直した。だってこんな大金、落せばそりゃ誰でも怒るわ。むしろ落すほうが信じられまい、と思いつつ持ち主が見つかってよかった、とこちらとしてもほっと胸を撫で下ろした。
 例えこれが実は偽者でした☆とかになっても、私に判断などできるはずもないしそこまでの責任は持てない。何より大金を持ち歩かなくて良いという安心感に重圧から開放された心地で、財布を胸に抱きしめて浸っている彼に、にこり、と笑みを浮かべた。

「落とし主が見つかってよかったです。駐在所に持って行こうとしていたところですから・・・」
「そ、そっか!ギリギリセーフだったな・・・」
「そうですね。それでは、私はこれで。もう落さないように気をつけてくださいね」
「あぁ。本当に助かったよ、お嬢ちゃん」

 何故そこできょどるんだろう、と思いつつ、もしかしたら脛に傷持ってるタイプの人なのかなー?と推測しながらも下手なフラグは自滅と知れ、とばかりに深くは考えず、片手をあげてその場に背中を向ける。
 相手もにっこりと満面の笑顔で手を振るぐらいで、私は再びガラゴロガラゴロと荷車を押してその場を去った。買い物した分、いささか車輪の進みもぎこちないものの、買うものはまだあるのだ。
  懐からメモを取り出し、チェックのしていない部分に目を通しながら、そういえば今日のお昼何にしようかな、と思考を馳せた。こってりよりあっさり系がいいよなぁ・・・うーん・・・・何がいいかなぁ。
 思考が主婦染みてるとかそんなの気にしないもんね!





「おーい、財布見つかったのか?!」
「あ、エース隊長!はい、見つかりました!ちっこい女の子が拾ってくれてたんすよ」
「おー!そっか、よかったなぁ!これでマルコにどやされずにすむぜ!」
「ホントっすよね。落としたときは肝冷やしましたよ・・・。これなかったら買出しもできませんし」
「全くだな。いやでも何時の間に落としてたんだろうな?」
「多分そこらでチンピラに絡まれたときだと思いますけど・・・」
「あぁ。あん時か!・・・・・とりあえず、財布落としたことと暴れたことはナイショな!ばれたらマルコがうるせぇし」
「マルコ隊長、散々注意してましたもんね・・・」
「な!な!ぜぇったいナイショだからな!」
「俺も怒られたくないんで」
「よし。じゃ、買出し行くぞー!」
「ッス!」




〔つづきはこちら〕

基本的には

自分の近況報告などはしないのですが(何を書いていいのかいまいちわからない)、そういえば一つ大きなことが、と思って。そういえばってほど昔の話でもないのですけど。むしろメッチャ最近の話ですけど。
私、前務めていたところ辞めて別のところに無事就職できましたー。
まぁ辞めた理由はそれぞれってことで割愛しますけど。今度はまた全然別ベクトルのところに就職しました。というかできました?いや、テレビで就職難就職難と連呼されているので辞めたはいいが、ちゃんと仕事見つかるかなーという漠然としたものを抱えていたのですが、あれですね。決まるときはスピード展開すぎて追いつけない部分が。
決まらないときは決まらないのに(学生時代)決まるときはなんだこのスピード展開。(現在)
そんな感じで勤め始めて三週間ぐらいになってます。今のところ特に問題なく過ごせています。長続きするといいなぁ。
正直以前勤めていた所よりもなんだろう・・・時間的なものがとても楽です。通勤時間が短くなったからだねきっと。約10分になりましたから!(家から超近いんだ)徒歩でも自転車でも通勤可能だよ!
んでもって、諸事情で必要になるので購入した念珠と念珠袋。
念珠はさんざん悩みましたが、念珠袋の方はほぼ即決で決めた一目惚れの一品です。


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一番形としては水晶系が無難というかよくあるというか、どの世代でも有効というか。年取っても違和感ないものを選びました。だって念珠とか、そうそう使わないし買い換えないし・・・。
かといって誰かのを借りるわけにもいかないものなので、購入するならやっぱりちょっと良いもので気に入るものを買った方がいい代物です。袋はあってもなくてもいいけど、あった方がまぁ何かと便利だし格好もつくかなと。
ローズクォーツとかラピスラズリとか翡翠とか真珠とか、色々あるんですけどね。あんまり色ありすぎてもなぁ、かといって全部水晶は味気ないしなぁ、ということで。真珠もよかったんですが、房には濃い目の色を合わせたくて。真珠は房が白とか薄ピンクとか、淡い系ばかりだったので、結果的に水晶に瑪瑙を合わせたこれにしました。最近の趣向が青より赤に偏っている・・・マリアンさんのせいか!
そして袋はもうほぼ一目惚れですね。シンプルに!だけどワンポイント可愛い!みたいな。
とりあえず気に入りの一品にはなったので、満足のいく買い物でした。

更新

今日の更新

◎水鏡の花 水夢の花編にin海賊 地底ワァルド編「海賊王に、おれはなる!」アップ。




〔つづきはこちら〕

「癒し系!」

「すまん、お嬢ちゃん」

 そういって、ぐっちゃぐちゃに潰れたオレンジの残骸と私を交互に見たおじさん・・・・明らか人類という種族ではなさそうな、青い肌をした般若みたいな顔をした人は、大きな体を小さく丸めて、大層申し訳なさそうに頭を下げてきた。厳つい顔をしておきながら、そしてこの巨体で、なんと低姿勢な御仁だろう。
 普段唯我独尊な残念な人を相手にしているだけに、そのたかがオレンジの一つを踏み潰した程度でこんなに申し訳なさそうに謝ってくる人がなんだか珍しいことのように感じる。いやこれ多分普通のことなんだと思うんだけどね!なんか知り合う人知り合う人基本我侭っていうか、世界を俺中心で回してやんぜ!みたいな性格の人が多くて本当疲れるんだよね・・・。
 厳しい顔しておいてなんとも心温まる様子に、思わずほっこりとした気持ちになりながら私はにこ、と笑みを浮かべた。

「気にしないでください。落としたこちらも悪いんです」
「じゃが、折角買ったものをこんなにしてしまって・・・」
「不可抗力ですから、気にしていませんよ。お言葉だけで十分です」
「いや、しかし弁償を」
「いえいえ、本当にいいですから。オレンジの一つや二つ。それよりも、そちらこそ足元が汚れてしまったと思うんですが・・・」

 盛大に踏み潰してたものな、オレンジ。巨体からくる体重からみてもそりゃ盛大にぐしゃっと果汁と果肉が飛んだぐらいだ。服とかに跳ねてたらどうしよう。
 眉を潜めると、おじさんは巨体をカカと震わせて、それこそ心配には及ばんよ、と丸めていた背筋を伸ばした。ぽよんとしたお腹が魅惑的ですね。

「草履なんぞ汚れてなんぼ。この程度汚れのうちにも入らん」
「でも・・・服とか、裾に飛んでいるのでは?」
「そんなちぃさな汚れ気にもせんよ。お嬢ちゃんはいい子じゃな」

 そういってくしゃくしゃと顔に皺を寄せて笑う顔は厳つい顔とは裏腹に柔和さがにじみ出ていて、なんだかほっと和んだ。人は見た目じゃないね!見た目まんまの人もいるけどね!
 ふとドピンクな人が思い浮かんだが、即座にそれを頭から消して、それならいいんですけど、と小首を傾げる。おじさんは目を細めたまま微笑み、そしてその大きな手で私の頭をガシガシと撫でてきた。・・・なんか撫でられる回数多いよなぁ。小さいからか、小さいからなのか。いやしかし、この世界の人は基本的に人類として到達してはいけない高さに到達していると思うんだけどね。
 そう思いながら、他人ながらよほど安心できる掌にうっとりと目を細めた。




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